メンタル不調時に受診をするポイントと主治医と話すべきこと

 みなさん、おつかれさまです!職場のメンタルヘルス・健康管理に関する情報をお届けします。今回、取り上げさせて頂く話題は「メンタル不調・主治医」についてです。

“精神科/心療内科/初診”と検索しますと、関連するキーワードとして、“予約取れない”というワードが多く見られます。

精神科や心療内科の受診の際には基本的には、電話やネットで受診の為の予約が必要です。

考えられる理由として、すでに通院中の患者さんの再診の予約で受診の枠が埋まってしまうこと、新規の患者さんも含め受診できる枠が少ないことなどが理由として挙げられます。

クマじょうし

特に新規の患者さんからは、主治医が患者さんの体調に合わせてより多くの情報を得なければならないそうですね。

やまもと.や

その為に多くの時間を要します。

スムーズに受診できたとしたら、主治医とより良く関わり、多くのことを話せた方がメリットがありますよね。

今回は、メンタル不調時の受診に関すること、主治医と話すことについてお伝えしていきたいと思います。

目次

初診の予約がとれた!できれば準備した方が良いこと

『心身の不調で受診をする。』

そんな状態の時に受診のための準備をするなんて、ちょっと辛いな・・・と思われる方も多いと思います。

特に地方に於いては、精神科・心療内科のクリニックや病院が少ない場合が多いです。そうなると、もともと少ない受診枠の中でも初診の枠が少なく、医師に診てもらうまでの道のりがやっとということもあります。

ですので、できることなら受診の準備をして”伝え忘れた!”ということを防ぐことをお勧めします。

受診の準備→“困っている体調・困っていること”を自分が把握すること

まずはこれが一番だと思います。

医師は受診の場面では患者さんの話しを聞いて診断したり、話しを聞くことで患者さんの不安を和らげてくれるものと想像しますし、期待しますよね。

ですが、医師も“人”で患者さんとの相性がどうかということが生じることがあります。

医師によって、または診察によっては、数分で診察が終わってしまうようなこともあります。残念ながら、このような声をお聞きすることが多いのです。

伝えたいことや聞きたいことがあれば、診察室の雰囲気を気にせずに、遠慮せず話して頂きたいと考えます。

ただ、話がまとまりにくく話が拡散してしまう時に医師やスタッフからストップがかかるかもしれません。その場合は指示に従いましょう。体調悪化を懸念して、ストップがかかることがあります。

ご自身について把握したことをメモにする

メモの取り方は、皆さんの書きたいように書いて頂ければ十分です。

手帳、ルーズリーフ、裏紙、なんでも良いです。また、書くことが苦手な方はスマホのメモ機能を使ってメモをして頂いても良いです。他に、PC画面を見るのが辛くない方はPCで文章を作成して頂いても良いです。

ペロコン.

決してきれいに書く必要はないです。

リワークの利用者様の傾向でよくお見受けするのが、「書き方が分からないから、メモが取れない」と仰ることです。

やまもと.や

人に見せる為のメモではありませんので、字や見た目が整っていなくても気にしなくても良いですよ。

ご自身でご自身の体調や気分を把握することが難しい方は、家族、職場の上司・同僚や健康保健スタッフ、知人、恋人等に聞いて頂くことも手段の一つです。

もし、誰に聞い良いかが分からない方や、聞くことを負担に感じる方は、無理をする必要はないです。

受診時の問診シートに体調等について書く欄があるのですが、そこに“よく分からない”と書いて頂いて結構です。医師やスタッフから聞き取ってもらえます。

おすすめのメモの内容

自由にメモをしても良いとは言え、何をメモにしたら良いか迷う方に向けてメモしておくと良い内容を挙げます。

クマじょうし

よろしければご参照下さい。

  • 体調で気になること:眠り/頭痛・腹痛・腰痛などの痛み/食欲/集中できない・しにくい/生理周期が気になる/性欲/便秘が気になるなど
  • 生活で気になること:面倒くさく感じること/ちょっとしたことが前よりも気になりやすくて家事や仕事が進みにくい/近所や周りの人の視線が気になる/片づけられないなど
  • 家族で気になっていること
  • 職場で気になっていること
  • 友人/恋人で気になっていること

メモした内容を話すことが負荷になる場合や、緊張しすぎて話せない時はメモを渡して見てもらう方法も可能です。スマホメモでも同様の方法で結構です。

主治医と話した方が良いこと

体調が辛くて話すことが思い浮かばないことがあると思います。そういう場合は、主治医の質問に返答するということで十分です。

話せる余裕がある時は、病院・クリニック・診察室や主治医の雰囲気を気にされることなく、伝えたいことや質問したいことを話しましょう。

やまもと.や

おすすめの内容を挙げますので、ご参照ください。

  • 薬の飲み心地:特に処方の内容に変更があった場合、飲んでみてどんな感じだったかを伝えましょう。                                ※ただし、受診日までに薬が合わない時・違和感を感じた時は速やかに、クリニックや調剤してもらった薬局の薬剤師に連絡しましょう。
  • 前の受診時と比べた体調や気分:ご自身のことを振り返る機会になります。
  • 職場とのやりとり:メール・電話・面接の内容/診断書が必要な時に依頼
  • 家族の状況:介護/家族の病気・気がかりなど

抱えていることが多い方ほど、診察時間が長引いてしまうことを気にして話を省略する方がおられます。

ここで、大切にしていただきたいことがあります。

『心のつらさや傷はケガや検査データのように見えるものではない』ということです。

患者さんが話したことが、診察に反映されます。「主治医から質問されなかったから」と話したほうが良いことを話していない方が結構多いのです。

主治医に話していないこと、最も多いのは“お金の悩み”!

医療施設のリワークの現場に10年以上携わっていて最も多いと感じる残念と思うことの一つです。

スタッフ側からすると、主治医をはじめ、医療スタッフが病院・クリニックの外来で患者さんからお聞きしたほうが良い情報の一つです。

スタッフは、患者さん全員にお金事情をお聞きすることはありません。ですが、必要だと思う方には速やかに事情をお聞きして適応できる公の制度を調べたり、関係機関と連携をとらせて頂くことでお金の悩みを軽くすることがあります。

お金事情をお聞きしたほうが良い患者さんの中で、情報を聞きもらしてしまうタイプの方がいます。

【復職できる職場に所属している休職中の患者さん】です。

休職中の患者さんは、お金の問題を見落とされ易い

職場を休職中の患者さんは、給与の何割かが段階的に支給され、その期間を過ぎると傷病手当金が支給されます。

傷病手当金に関する管轄は、全国健康保健協会です。大抵の職場では、職場の人事担当より手続きの案内がなされます。

傷病手当金の手続きには、主治医の診断書や主治医による必要書類への記入が必要です。また、書類の提出期限が厳密に決められています。もしも、提出期限が過ぎた場合には翌月に2カ月分振り込まれます。

通常は上記のような流れになっておりますが、中には復職後にまとめて傷病手当金が支払われるケースの職場もありますので気になる方はぜひ職場に確認されることをお勧めします。

休職が長期に渡る方や、職場からの案内がない方がお金に困っていることを把握されないケースが多いと感じます。

お金に困っている患者さんは「貯金を切り崩しながら生活すれば大丈夫」と思っていたり、病院でお金のことを【相談する】は発想が浮かびにくいようです。

そこをサポートするのが医療スタッフです。しかし、特に年齢が若くて復職できる職場に所属している休職中の患者さんに対して、お金に困っているのではないかという視点をもちにくいのかもしれませんが、老舗の病院・クリニックに於いてもお金の困りごとには触れていない所があります。

リワークを利用されるようになるまでに、リワークの通所にかかるお金=通所費用/交通費に関する話しをさせて頂く中で困りごとを打ち明けて下さることがあります。そこから、お金に関するサポートが始まることもあります。

1人で受診が不安な方は家族・知人と一緒に受診を

体調が思わしくなかったり、頭の働きが鈍いと感じている方、メモをとりながら話を聞くことが難しい方で記憶力に自信のない方は【同伴受診】も可能です。

同伴受診ご希望の方は、前もって病院やクリニックに一報入れて頂くことをお勧めします。もちろん、急な体調変化の時には受診日当日に申し出られても問題ありません。

一緒に話しを聞いてもらえる人と受診できると、緊張や辛さがほぐれて安心して診察を受けられますよね。

まとめ

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

私含め、病院・クリニックのスタッフが改善すべき点があると改めて知る機会になりました。本来は、患者さん=お客さんがそこまで工夫したり、気をつかうものではないと思います。

お金を支払って、時には長時間待って診察を受けて頂くこともありますので、より納得のいくコミュニケーションをとり、安心して診察を受けて頂く為にこちらの記事をお役立て頂ければ幸いです。

#メンタル不調 #リワーク #メンタル不調時の受診のポイント

やまもと.や
*ブログ:はたらくからだ/会社:山本舎 運営
*看護師&公認心理師、リワークスタッフ10年以上
*休職中の方や復職に向かう方、休職前・中の方、復帰してきた方を受け入れる会社や上司の方のサポーターとして活動中
*健康オタク
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