みなさん、おつかれさまです!職場のメンタルヘルス・健康管理に関する情報をお届けします、山本舎(やまもとや)です。
5分で読める記事“メンタル不調時に受診するポイントと主治医に話すべきこと”でも挙げた内容で、とても大切なことを取り上げます。
今回のトピックは『お金・主治医に話す』です。
リワークの現場で利用者様と度々話題になるのが、お金の悩みについてです。
利用者様から「実は、お金が厳しくて・・・通所するのが厳しくなってきました」とリワーク通所後にこういった事情をお聞きすることがあります。
リワーク利用開始までに何度かお話しする機会があり、利用に当たって経済的に厳しい状態ではないかどうかをお尋ねするようにしております。
お金の話題は、自分から話しにくいことだと思いますのでこちらから積極的にお聞きするようにしていますが、それでもなかなか話しにくい話題の一つです。
お金の悩みは休職期間の長短だけでは図ることができないものです。
だからこそ、ご自身から伝えてみて頂きたいなと思います。
ギリギリになる前に‥早めに話そう
「実はお金が厳しくて‥この先週5日通所するのが難しいんです。」
リワークの現場でもよく目の当たりにしてしまうこと。話しづらいことだからこそ、このような状況になってしまうんですよね。
サポートする側の気持ちは、「もっと早くお聞きしたかった‥」です。
早めにお話を伺っておくことができれば、対処方法が増えて余裕を持って手続きできます。
公的な制度が使えるかどうかについては自分発信で!
病院の方から患者様をサポートする制度などの情報提供してもらえると思いませんか?
私もそう思っておりました。長らく病院やクリニックで看護師として働いて私でさえも、病院側からそういった情報提供が『当然ながら』あると思っておりました。
しかし、全ての病院が当てはまるとは言えないのです。
これは、非常に私も残念だなと思うことなのです。
自分で調べて、自分から病院や主治医に聞くことができる方は良いのです。
しかし、体調が優れないとか、自力で調べる方法が分からない方、相談が難しい方は対応が後手になってしまうことが多いのです。
調べることが可能な方は具体的に、相談や調べることが難しい方は自分が『お金の心配をしている』ことだけでも伝えて下さい。
精神疾患の方が利用できる可能性のあるお金にまつわる制度〜自立支援医療〜
厚生労働省のHPも併せてご参照ください。
自立支援医療制度 |
<制度の中身> ・対象となる精神疾患の継続的に必要な治療にかかる医療費の自己負担を軽減する制度 ・申請にあたり精神科主治医の判断を伴う ・精神科治療をしている病院やクリニック/調剤薬局/精神科訪問看護/施設(デイケアや医療リワークなど)をそれぞれ1カ所ずつ登録申請できる ・登録した所での医療費の支払い負担額が『1割負担』で利用可能 ・前年度所得に応じて1ヶ月あたりの負担上限額が設定されている ・1ヶ月あたりの上限額より支払い額が超えた場合はその月の支払い額は『0円』となる |
<申請手順> ・精神科主治医に自立支援医療制度を申請したい旨を相談 ・診断書を発行してもらう ※診断書発行料金が発生します ・申請手続きをする→クリニックや病院で代行手続きしてもらう ※手数料が発生します →住所のある役所(障害者福祉課)や支所で自分で手続きに行く ※支所に行く時は事前に手続き 可能かの確認、必要な物の確認電話をするのがおすすめです ・手続きの際には必ず控えをもらう ・受給者証が届くまで数ヶ月かかる場合がある。 ・受給者証が届くまでの間は病院等によるが、証書が届いてから医療費1割負担の適応となる所が多い。 ・受給者証が届くまでの間の領収書は必ず保管。※病院、調剤薬局等それぞれの箇所で分けて保管しておくと払い戻ししてもらう際にラクです ・医療費1割負担が適応されるタイミングは、自立支援医療制度の申請日から(記入用紙に記載する箇所あり) ・3割負担で支払った医療費の払い戻し対象となるのは申請日以降から |
<更新について> ・受給者証の有効期限は1年以内 ・有効期限以降も引き続き利用する場合は更新手続きが必要 ・更新申請は、おおむね有効期間終了の3ヶ月前から受付が始まる ・更新手続きに必要な物:受給者証/健康保険証・マイナンバーが分かるもの/更新手続きの2回に1回は主治医の診断書 |
自立支援医療制度の申請に伴って、お客様より以下の質問を度々受けます。
「自立支援医療制度を申請することで、職場には知られないでしょうか?」
このお客様は、休職することは職場に伝えているけれども、メンタル不調で休職していることは伏せておられました。
職場には当然知られることはないのですが、お客様が不安に思いながら制度を利用することは選択されませんでした。(通常、医療リワークを利用される際に医療費の負担軽減の為、自立支援医療制度の手続きをして頂くことをお勧めしております。)
まとめ
体調不良により思うような収入を得られないことで、不安が増してそれが体調に影響します。
精神科を受診している方は本来なら、病院やクリニックの医療スタッフから経済的不安などがないか声をかけてもらえるのが通常のことではないかと思います。
ですが、残念ながら現実はそうでないことが多いのです。
経済的な不安がまだそこまでではないかも・・と思う方もぜひ、伝えることをお勧めします。
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